突如人の頭上に謎の数字が見えるようになったちーちゃんのお話。
(この記事は2022年10月にFANBOXに投稿したものの再録です)
本日は考古学です。書きかけのちーちゃん(武蔵君のオトン)小説を発掘しました。
それなりの文章量書いた上で飽きてしまい、絶対もう完成させないと思うので、ここで供養させて下さい。
突然謎の数字が見えるようになったちーちゃんのお話です。
系統としては少しふざけ気味のライトBL。何度も言いますがおもっくそ書きかけです。
よろしければどうぞ、お楽しみ下さいませ。
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人の頭上に謎の数字が見えるようになった。何の前触れもなく、突然。
当初明に「それ何や?」って聞いたら「は? 何が?」と、怪訝そうに返された。他の仲居や、板場数名に聞いても皆同じような反応だったため、どうやらこれは俺にしか見えていないらしい。それ以降、変に思われたくないので他言しない事にした。
数字は人によってマチマチだが、男よりも女の方が圧倒的に数が多い。仲居ら全員二桁は下らないし、明に至っては302と記されている。対して男は基本的に0のヤツばかりで、その中でたまに、2だの3だののやつがポツポツ居る。二桁あるヤツなんて、街中歩いてて稀に見かけるくらいだ。ちなみに自分の頭上なんて自分で目視出来ひんから、鏡で確認してみた所、俺の頭にはちゃっかり38と表示されていた。おお、男で二桁なんて、珍しいやん俺。
どうも年齢を重ねる程数字が増えているような気もするが、バイトの若い仲居で三桁に届きそうな子も居るので、必ずしも歳を追うごとに増える何かという訳でもないらしい。だとすれば、男が基本0なんやから、今までに化粧をした回数とか? ……なんて事も考えたけど、それやったら俺が38になってる事の説明がつかへん。
ただまぁ、しばらくはこんな風に色々考えてはいたけれど、人の頭上に数字が見えるというだけで、実生活において何の益も無ければ害も無い。なので三日も過ぎる頃にはどうでもよくなり始め、ま、そのうち治るやろ。治らんかっても何も困らへんし。と、楽観的に放置するまでになった。お、あいつ昨日から二つも数字増えてるわ〜。なんて、一人勝手に観察して楽しんだり。
「あっ、今日環樹君のドラマの日やーん!」
そんなある日、風呂から上がった明がいそいそとテレビのリモコンを弄り始めた。どうやら最近お熱な俳優さんが出演しているドラマがあるらしい。俺が余所の女褒めると面白くなさそうにするくせに、自分は大っぴらに若い俳優さんやらアイドルやらにひゃんひゃん言うのって、どういう了見してんねやろなぁ……と、毎回疑問に思う。とはいえ明のこれは今に始まった事でもなし。俺も晩酌ついでに一緒にテレビを眺める事にした。
そういえばここ数日、片手間にニュースを聞き流す程度だったから気づかなかったが、ドラマ出演者の頭上にも俺らと同じように数字が表示されていた。が、その数字に驚愕。
芸能人の頭上の数字はえげつない事になっていた。有名な女優さんやアイドルの子なんてもう桁が違う。万、下手したら億行きそうな数の人も居る。そして男に関しても、やはり女程でないにせよ一般人とは比べ物にならない数……。
これはもしかして、ファンの数とかなんかな? とは思ったけど、せやったら女のみ圧倒的に数が多いのもおかしい。って事はもしかして……女だけ多いって事は……どれだけの男に好かれてるかのバロメーターって事か? 男性ファンの数って事? いやでもちょっと待て。億って日本の人口に届きそうなレベルやで。どんな有名な芸能人でも、ファンが居ればその人の事嫌いなヤツも居て、そもそも興味のないヤツだって居るんやから、それを考えるとあまりに数が多すぎる。つまり単純に男性ファンの人数っていうワケでもないらしい。
「……」
そこまで考えて、俺はピンときた。
これ……今まで男に夜のオカズにされた回数とちゃうん?
「っ!? げっほ!! げほっ!! ごほっ!! ごほっ!!」
「ちょお! どうしたん大丈夫!?」
「な、なんでもない気にせんといて……」
そして思いついた端から、舐めていた酒が器官に入りそうになって咽た。何って、頭に浮かんだ考えを肯定するかのように、明とドラマ出演者の頭上に一斉にサムズアップマークが浮かび、「正解!」と表示されたからである。何で俺の脳内と直接会話してるんこの数字!? どうやったって咽るわこんなもん!!
とはいえ、頭の上に数字が見えている時点で大分普通じゃない状態だ。今更「正解!」とか言われた所で、「ああ、やっぱりそうやったんやな」と、割と素直に受け入れてしまえた。ただ、受け入れたら受け入れたで、今度は別の問題に直面するわけで。
(つーかだとしたら明の数は何や!! 絶対俺だけでそんな数なってへんで!? 誰や人の嫁勝手にオカズにしくさったヤツは!! 誰の許可得て明でヌいてんねん張っ倒すぞ!! あとそれ以前にやな! 俺の38って何やねん!! 誰やまぁまぁの回数俺でシコったヤツはそこもかなりの問題やからな!?)
そう、嫁の数にも自分の数にも、物申したい事が山積みだ。明に関しては昔から、奥さん美人ですねだの女将さん綺麗ですねだの、やに下がった客に言われた事もあるさかい、そういう目で見るヤツらが居る事は知ってた。それでも具体的な数を突き付けられると、正直かなり気分が悪い。そして自分の数については、シンプルに寒気がする。
……でも待て。落ち着け俺。明も今はそこまででもなし、若い頃に数が嵩んだんやろ。現状たまーにポツポツ増えるのくらい、片目瞑って見ぃひんフリしとけばええねん。実際に手ぇ付けられてるワケでもなし、変な虫つかへんように俺が気ぃつけてさえいればそれでいいワケやし……。
それに俺に関しても、現在進行形で数が増えてるワケやないねん。きっと過去に物好きなヤツが居ただけや。うん、きっとそうや。大丈夫、落ち着け。
「なんか今日疲れたわ……先休む。おやすみ」
「え? う、うん……おやすみ……」
腑に落ち切らないものを抱えつつも、何とか自分を納得させつつ洗面所へと歩いていく。まぁええわ。今日はもう寝よ明日も早いし。そうやって考えないようにしながら歯ブラシを手に取った所で、目を疑う光景が。
「……何でやねん!!」
俺は思わず鏡に向かって叫んだ。頭の上の数字が一つ増えていたからだ。
◇
何の害も無いし、と思ってはいたが、意味が分かってしまった以上そんな事も言っていられなくなった。
数字の多い子を見かけたら「ふーん確かに可愛いもんな」と下世話な考えが浮かんでしまい、明の数字が増えようもんならどこのどいつやねんと気が気じゃないし、何より自分の数字が増えた時にどういう気持ちになればいいのか分からない。これがもし仮に、男女関係なくオカズにされている回数だとするならば、何や俺も捨てたもんじゃないやん? みたいに自惚れられて少し嬉しい気持ちにもなれたかもしれないが、残念ながら男にズリネタにされている回数なのでモヤっとしたものしか感じない。
つかあのな、テレビに出てるようなキレーな子なら男でもまだ分かるで? でもこっちはもう高校生の息子もいるただのくたびれたオッサンやからな? それをオカズにするってどういう神経してるん? 冷静に考えてよぉ俺でヌけるなと思うわ。どこの誰かは知らへんけど、もはやお前の性癖が心配になってきます。
ともあれこういう心中穏やかでない時は、とりあえず仕事しておくに限る。下積み時代、意地の悪い先輩にイビられて腹立った時とかにも、よぉ端物の野菜で反復練習して心を落ち着けていた。
早番と遅番の境目の、ちょうど誰も居ない静かな調理場。普段は若い奴らに任せるような、皮を剥いたり面取りしたりの地味な仕込みを、ただ黙々とこなしていくこの時間。表面を包丁が滑るシャリシャリした音。まな板に刃が当たるコツコツした感覚。根菜を切った時にほのかに香る土の匂い。考えなくても勝手に動く自分の手。全部が全部穏やかで心地いい。落ち着く。
そうやって、ある種の瞑想状態で没頭し続けどれくらい経った頃だろうか。勝手口に近づいてくる足音があった。
「ちわー! 山岸酒店でーす!」
「はいはい、毎度おーきにどうも」
顔を出したのは、もう長い事商売させて貰っている酒屋のせがれだ。料理酒やら旅館で出す酒やらを毎週配達してくれている。今日調理場に居たのは仕込みするためっていうのも勿論あったけど、この配達を待つ目的もあった。
「あれ、この時間にここ居はるの珍しいですね」
「飯食い終わって暇やったから仕込みしててん。はいこれ、持って帰ってな」
使い終わって空になった酒瓶を足元に持っていき、その際ちらりと頭上に目をやった。当然ながら、こいつの数字も0だった。
(ま、普通はそうやわな)
「じゃあこれサインお願いしまーす」
まさか、ズリネタにされた回数をチェックされているなんて思ってもいないであろう酒屋が伝票を手渡してくる。はいはいと受け取ってペンを滑らせていると、手元にふと視線を感じた。
「……大将、結構手荒れしてません?」
「ああ……まぁ、水仕事やさかいにね。でも料理人なんて皆こんなもんですよ」
「ええ? でも何か痛そう……あ、せや」
そこで何かを思い出したように鞄を漁って取り出したのは平べったい円柱状の缶。表面には、淡い色合いの和柄デザインが施されている。
「これ、酒粕を使った保湿クリームなんです。女性に人気みたいで、ウチも酒だけじゃなくてこういうのも取り扱ってみよっかなぁって、今配達先にも試して貰てるんです」
「へぇ。配達ついでに宣伝してはるん? そら感心やわ。ただ俺はそういうのは……」
「いやいや! さすがに俺も大将相手に売ろうと思ってませんて! でも折角持ってるんで、もののついでですよ。ちょっと手ぇ貸して下さいね~」
別にそんなんええねんけどなぁ。とは思ったが、だからと言ってわざわざ厚意を無下にする必要もないため素直に手を差し出した。それに、ささくれて血でも出ようもんならあんまり好ましくはないし。
掬い取ったクリームを両手で擦り合わせ、温まったソコに手のひらを包み込まれる。まずは全体にゆっくり馴染ませてから、手の甲の筋をなぞって流し、その後指の股から先端に向けて、一本一本丁寧に塗り込んでいく。ただ往復するだけじゃなく適度な圧力も加わって、指を引っ張られたり、関節や爪の根本を押されたり、マッサージされているみたいで思いのほか気持ちよかった。
「はぁ、上手にやらはるわ。どっかで習ってきたん?」
「最近はネット動画でいくらでも見られるんですよ~。やっぱ商品見せるだけじゃなくて、こういうのも出来た方が興味持って貰いやすいでしょ? っていうか指先ガサガサやないですか! しっかり塗っとかんと……」
てっきり酒粕だの化粧品だののキツイ匂いでもするもんかと思ったら、柑橘系のいい匂いが控えめに香る程度だった。温かい手のひらに包まれている感触も相まって、ホッと手指の力が抜けていく。あんま意識した事無かったけど、手って、意外と普段から力入ってるもんなんやな。
「大将、手の形キレイじゃないですか? 言われた事ありません?」
「ん~? あらへんなぁ。つか手荒れしてて汚いから今まさにクリーム塗られてんねやろ?」
「いや荒れてる荒れてないの話やなくて、作りの話です!」
「……あ、そういえば……飲み屋のオネーサンがリップサービスで言うてくれた事ならあるけど……」
過去の経験を辿ってそう言うと、目の前の顔がにんまりといやらしく笑った。
「それ、一概にリップサービスとも言い切れませんよ~。男の手が好きな女性多いじゃないですか? あれって、体の末端部分を、無意識にナニと重ね合わせて想像するかららしいですよ。だから手の作りが綺麗な男はモテるんですって」
「へぇ……そらいい事聞いたわ。これからオネーサンいる席では見せびらかそ」
「うわぁ、大将ほんまスケベですよね~!」
「男なんて皆こんなもんやろ。今のお前も大概スケベ面やぞ」
「ははっ、おっしゃる通りです……はい。しっとりしましたよ~」
最後に感触を確かめるように手のひらが滑り、それからゆっくりと離れていった。自分で触ってみても、確かにやられる前より皮膚が引きつった感じが無くなって、随分と安心感がある。悪くない。
「こんな風に手ぇ触られた事無かったけど、案外気持ちいいもんやな」
「でしょ~? そう言って貰えて何よりです。これから配達の度にやりましょか?」
「いやそれはええわ。なんかきしょい」
「結構具合良さそうにしてたのにいきなりキツくないですか!?」
「はいはい。そんでおいくらですか?」
「えーっとね、料理酒に、大吟醸が……うん、いつも通りです。マッサージはサービスにしときますさかいに」
「何や金取るつもりやったん? シッカリしたはるわ、ほんまに」
「商魂たくましくて何よりでしょ?」
「おっしゃる通りです。はい、五千四百円な」
「まいどおーきに!」
最後に一つ愛想よく笑った酒屋は、伝票と代金を財布にしまい、空の酒瓶が入ったプラ箱を持って踵を返した。カチャカチャと、ケースと瓶がぶつかる音を鳴らしながら勝手口へと歩いていく。しかし、外に出るか、出ないかの所で足が止まり、まごまごした様子でコチラを振り返って来た。首を傾げた俺に対して、「あの」と、口火が切られる。
「さっきの話なんですけど……別にお金とか取りませんし、真面目な話、次の配達の時にもどうでしょ? ……んーと、ほら。こういうのって、定期的にやった方が効果ありそうじゃないですか? でも大将、絶対自分ではこんなんしゃはらんでしょ? せやから、良かったら……」
(……ん?)
その提案にさすがに違和感を覚えた。何でそんなにやりたいん? 俺にクリームごり押しするメリットって何? 商品売りたいにしても女相手に売り込んだ方が見込みあるやろ? わざわざ配達の時間割いてまでオッサン相手に売り込むもんでもなくない?
「……そんなやりたいんやったら、お願いしてもええけど……」
不可解なものを感じつつも、謎の真剣味も伝わって来たので、まぁええかと首を縦に振った。すると、あちらさんの表情がみるみる綻んでいくのが見て取れた。
「じゃ、決まりですね! また来週伺いますんで!」
ウキウキとした様子で、今度こそ酒屋が勝手口を後にした。その後姿を見送りつつ、首を捻る。
(これ、もしかして……?)
ふと一つの可能性が頭を掠め、しかしいやいやまさかなとその考えを追い払う。それっきり、考えた所で何にもならへん事は置いておいて、夜の仕込みを再開した。
その日の晩、寝る前の洗面台にて、数字が一つ増えていた。
◇
それから約束通り、酒屋のせがれは配達ついでに、俺の手を触るようになった。そして、その日の晩にはほぼ決まって、頭上の数字が一、増えるようになった。
(ここまで来ると……ほぼ確定よなぁ……)
自分の手のひらに絡む指をぼんやりと眺めながら考える。最初は立ちっぱなしだったのに、最近は俺を椅子に座らせて、調理台の角に腕を預けさせ、それなりの時間をかけてやるようになってきた。
コイツはまた、これを今夜のオカズにするんかなぁ。そんな思いが頭の隅をチラつきつつも、確証があるわけではないために、ただの早合点かもという気持ちも捨てきれない。
ただいくら「そうではない可能性」を探そうとしても、回を追うごとに熱っぽくなる触り方とか、慈しむような手の動き、終わる時の名残惜しそうな表情、等々……どうあったって伝わってくるものがある。そのうちになんか、人に見られたらあかん事してる気分にさせられてきて、配達がある時間帯は調理場を人払いすらしてしまう始末。勘弁して欲しいわ。これじゃあまるで俺の方に下心あるみたいになってるやん。
(誰かもよぉ分からん状態で数字が増えんのは気持ち悪かったけど、顔が見えてしまうと、そうそう邪険にも出来ひんもんやなぁ……)
武蔵と比べるとそれなりに年は上やけど、それでもランドセルしょってる頃から知ってるさかい、コイツに関しては親戚の子を見ているような感覚だ。だから頭ごなしに突っぱねられへんっていうか、どう取り扱ったらいいか分からへんっていうか……。懐いてくれている事自体は嬉しいけど、これじゃない感が悲しいという、何とも言えない心境だ。
ちらりと視線をよこせば、うっとりと手元を注視している表情が。ああ見てられへん。何がそんなにツボにハマってんねやろなぁ、こいつは。
「これ、気持ちよぉないですか? 最近新しく勉強したんです」
「……随分熱心やん」
「そら、料理人さんの商売道具触らせて貰う以上、下手な事出来ませんからね~」
「……」
ただの下心だけ、って感じがしぃひんのも、タチが悪いねんなぁ……。
「……なんか最近、これしてる最中口数少なないですか? 何考えてはります?」
「別に、眠たいなぁって考えてますけど?」
「寝不足ですか?」
「そうやなくて……お前に手ぇ触られんの、気持ちよくて眠たなんねん……」
カマをかける意味でも少々の含みを持たせてそう言うと、一瞬ぴくりと、触れている指先が強張ったのを感じた。うわ、分かりやす。
「……大将にも、気持ちよくなって貰えてるみたいで、嬉しいです」
にも、って何や。にも、って。下心漏れてんで。
「でもどうせやったら、もっと気持ちよくさせてあげたいなぁ……?」
今まで関節を押していた指が、根本の股になった部分をそっと撫で摩る動きに変わった。くすぐったくて、思わず息が詰まってしまう。さらには指を一本つまんで、根元から先端まで、ぬるぬる扱くみたいに何回も往復して……。
「っ、ちょお、その触り方きしょいわ。やめや」
「ええ? そんな変な触り方しました?」
「くすぐったいねん。はい今日はもう終わり。もう十分やろ」
「大将変なとこくすぐったがりですよね~」
「ウッサイとっとと酒瓶持って帰り」
「……はーい」
少しの不服さを滲ませながら、酒屋が立ち上がった。それからプラ箱を持ち上げて、カチャカチャと音を立てつつ勝手口へと向かっていく。
「じゃあ……千尋さん、また来週」
最後にこちらを振り返りつつの挨拶に、咄嗟に返事が出なかった。
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ちなみにこの後の流れとしては
数字を見せている元凶の「ズリネタの神様」が夢に出てくる。(エロ本とエロDVD持って、股間にオナホール装着してる神様)
↓
神様パワーで自分がズリネタにされている現場を見せられる。
↓
さらに酒屋を意識する。
↓
最終的になんやかんやで酒屋の若者にえっちな事されちゃうおじさん。
という事を考えていました。
めっちゃふざけてますね。ズリネタ神との会話シーンぶっとんでて好きだったんですけど、さすがにここに掲載出来る程文章整ってなかったので断念しました……。
でも酒屋さんがちーちゃんをズリネタにしているシーンは書いてあったので、前後の繋がりが無くて申し訳ないのですが、こちらも最後に載せておきます。
若者の性癖ねじまげ千尋おじさんよきよき~(^ω^)
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絶対感づいてるよなぁ。今日の反応を見て確信した。
俺が、ヤラシー気持ちも込みでマッサージしてるの知ってるくせに、されるがままで、あんな気ぃ持たせるような事言って……。何考えてるんやろ。どういうつもりなんやろ。思い出すだけで悶々してしまい、今日もまた、ベッドの上でスウェットをずり下ろした。
昔から家業の取引相手だったし、うちもたまに千尋さんの旅館に仕出しを頼んでいた。だから千尋さんはたまに顔を合わせるお兄さんって感じで、ちょっかいを出すと構ってくれたり遊んでくれたり、面倒見が良くて好きだった記憶がある。
それでも成長するにつれ接点は無くなっていったんだけど、小さい頃に楽しかった記憶っていうのは大人になっても鮮明に残るものらしい。家業を継いで久々に挨拶をした時に「おお、大きなったなぁ」って、あの頃より皺の増えた顔でくしゃりと笑った千尋さんを見て、口角がムズムズ、何だか無性に嬉しくなった。ただそれは、間違っても今のような性欲ではなく、子供時代の懐かしくて温かい思い出が蘇っていただけのはずだった。
それなのに配達を続けるうち、何故かオナニーの最中にチラチラと千尋さんの顔が浮かぶようになった。
勿論必死で考えないようにはするんだけど、会って言葉を交わす度に存在が大きくなるばかり。そのうち、どんなに女の子をオカズに盛り上がっていたとしても、イく瞬間、頭の中が一番正直になる瞬間には、千尋さんの事を考えるようになってしまった。
そして決定的にストッパーが外れたのは、例のマッサージの一件でだ。
ひんやりとした手のひらが、俺の手に包まれるうちに徐々に熱を持っていくあの温度。筋と関節が目立つ乾燥した指が、少しずつふっくらと潤っていくあの感触。
俺の手が、千尋さんの体の一部をじっくり解して温めて、柔らかく変化させているのだという事実に興奮せずには居られなかった。その上「気持ちいい」なんて言われた日には、ただのマッサージだと分かっていても脳内ではスケベな妄想しか膨らまない。その日の晩には完全に吹っ切れて、千尋さんの手のひらの感触と温度と声をオカズに全力でオナニーした。今まで目を逸らし続けていた分めちゃくちゃ気持ちよかった。俺の下半身はこんなにも千尋さんをエロい目で見たがっていたのだ。千尋さんでヌきたがっていたのだ。我慢させてごめん。もっと早く欲望に素直になれば良かった。
「はぁっ……千尋さぁん……俺のちんぽ、千尋さんのせいでこんなに勃起してしもたぁ……♡」
勃起ちんぽにとろりとローション垂らし、手のひらにもたっぷりと纏わせて、いよいよお待ちかねのローションコキを開始する。勿論頭の中は、まだ記憶に新しい今日の千尋さんの表情と声と、そして何より手の感触で埋め尽くさせて頂く。
(ちんぽみたいに指しゃぶったら、どんな反応すんねやろぉ……♡ 歯ぁ立てたら怒られるかなぁ……♡ あの、薄くてかさかさした皮膚に噛みついて……関節の骨ゴリゴリってしたら、どんな顔してくれんねやろぉ……♡)
綺麗な形をしてるのに、ろくに手入れもされず血管の目立つ手の甲とささくれた指先は、アンバランスでどこかいやらしく、そして千尋さんが頑張ってきた証拠のようで愛おしくもある。仕事をして、子供を育てて、家業を守って、そんな風に真面目に生きてきた証が刻まれた手のひらを、不埒な目で見て歪んだ性欲を押し付けて、オナニーのオカズに使っているこの背徳感。ああ堪らない。興奮が加速して、ちんぽを握る手の動きも早まっていく。
(俺のちんぽ握らせて手コキさせたいっ♡ 俺の涎でドロドロになった手でちんぽ扱かせたいっ♡♡ 千尋さんのぬるぬる手のひらマンコの中っ♡ ちんぽでズコズコ突きまくりたいっ!♡♡)
自分の手のひらを千尋さんの手のひらに脳内変換し、ローションまみれの手筒に向けてガツガツ腰を突き上げる。ぶぽッ♡ ずぽッ♡ ずぽッ♡ ぬぼッ♡ まんこの中を掻き回しているような淫音が響いて、そのいやらしい音が一層気分を盛り上げる。ちんぽがビキビキと硬度を増す様子が手のひらを通して伝わってきて、もし千尋さんがこれを感じたらどんな顔をするんだろうと考えたらもう堪らなかった。
「あぁっ……千尋さんの中に出すっ♡ ゴム無し射精するっ!♡♡ 千尋さんっ!♡ 千尋さんっ!♡ 手のひらマンコ中出しするっ♡♡ 本気ピストンで種付けするッ!♡♡ 俺のザーメン全部受け止めてぇッ!♡♡ イッ、くう゛ぅ……~~~~!!♡♡♡」